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TRXの強度変換 - 安定性の原則を用いた4ステッププログレッション

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筋トレ種目として、誰もが一度はやったことがあるであろう腕立て伏せ。今回は、TRXサスペンショントレーナーを使って、腕立て伏せと同様のトレーニングを行う方法についてご紹介します。

腕立て伏せと似たようなポジションで行う種目として、TRXプッシュアップがありますが、このエクササイズは、足による支えが不安定になるため、自重での腕立て伏せより強度が高くなります。

pushup
TRXプッシュアップのスタートポジション

そこで役立つのがTRXチェストプレスです。TRXチェストプレスは、TRXプッシュアップと同様の筋群を鍛えることができますが、足のポジションや身体の角度を変えることで、低体力の方でも安全に行うことができる一方、アスリートやトレーニング熟練者にとってもしっかり負荷を与えて行うことのできる種目です。また、手のポジションも床に置くのとは違って、不安定になるため、より上半身への不安定性が増します。

TRXトレーニングには、強度変換の原則が3つあります。そのうちの一つである「安定性の原則」は、重心の位置と支持基底面の関係に関わるものです。支持基底面とは、身体が床(地面)に接している部分の外周を囲った範囲です。簡単に説明すると、支持基底面が大きく、重心が支持基底面の中央に位置している場合に、安定性は最大化されます。反対に、支持基底面が小さくなったり、重心が支持基底面の外側に移動したりすると、安定性が低下します。

1つ目のプログレッション

offset
まずは、足を前後に位置したオフセットフットポジションを使います。トレーニングを始めたばかりの人や、筋力の弱い人、不安定要素が高い人は、このポジションから始めることをお勧めします。オフセットフットポジションを使うと、支持基底面を広くとることができ、また重心が支持基底面の内側に位置するため、より安定した状態で動作を行うことができます。

2つ目のプログレッション

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次のステップは、足の位置を横に揃えますが、足幅を広くとるワイドスタンスのポジションです。足幅を広くとっているため、ある程度の安定性を確保できますが、重心が支持基底面の外側へ移動するため、チャレンジ要素が高くなります。

3つ目のプログレッション

inline
3つ目のプログレッションでは、両足を揃えます。支持基底面が狭くなり、安定性を維持するために体幹の活性、コントロールがより強く求められます。

4つ目のプログレッション

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最後のプログレッションでは、片足を宙に上げ、片足のみ床(地面)に接した状態で行います。支持基底面がさらに狭くなり、不安定性が増します。多くの人は、どちらか一方の足の方がより簡単に感じるので、両方の足で試してみてください。左右差に気づき、修正を加えることにも役立ちます。これは上級者向けのステップであり、慣れない方が急に行うとバランスを崩して転んでしまうこともありますので、しっかり段階を踏んで、チャレンジしてください。

安定性の原則をベースとした上記の4段階のプログレッションを用いることで、様々なレベルの方に、それぞれに適切な負荷で、エクササイズを行なってもらうことができます。このアプローチは、TRXチェストプレス以外のエクササイズにも応用できますので、ぜひ色々と試して、チャレンジを楽しんでみてください。

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