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盲目のスキーヤー、ウォルト・ライネリ:視覚障害に適応するためにどのように運動を取り入れたか

walt raineri

それが一瞬だとしても、すべてを手に入れたと想像してください。派手なキャリア、速い車、名声......努力すれば手に入ると言われているものすべてを。その後、すべてが暗転する。文字通りに。あなたならどうしますか?ウォルト・ライネリにとって、選択肢はひとつしかありませんでした:状況に適応し、動き、ベストを尽くす。

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ウォルト自身が言うように、彼の視界にギロチンがかけられた時、彼は人生のまさに絶頂にいました。そのギロチンとは、網膜色素変性症という遺伝性で、退行性の目の病気でした。「失明するのは分かっていました。」とウォルトは言います。しかし、失明は避けられないとわかっていても、視覚障害者になることに感情的にどのように反応したらいいのか、その準備は彼にはできていませんでした。

視力が衰え始めたとき、ウォルトは運動系のトレーニングに専念しました。交通量の多い交差点で、杖を使って歩きながら石につまずいた時も、彼は視覚障害者がすべきことをすべて行っていました。それでも路上で転倒し、彼は悔しさに打ちひしがれました。

私はただそこに横たわり、顔を伏せて、考えていました。「全て正しくやった。でも、十分じゃなかった。この先もずっと、全て正しくやったとしても、適切に機能できるようにはならないのだろうか?」と。

その最低の瞬間、信号が変わり、車がクラクションを鳴らし始め、ウォルトはまだ交差点に横たわっていましたが、彼はある選択をしました。「まさにその時でした。人生の転機を経験したのです。その時から、『目の不自由な人になろうとするのをやめ、高レベルで機能できる盲目の人になる』というマインドセットを持ち始めました。そしてその瞬間から、すべてが簡単になり始めました。」

彼の考えでは「より簡単に」なったかもしれませんが、チャレンジはどんどん難しくなっていきました。ウォルトは、幼少期からスポーツマンで、視力を失う前も仕事後にワークアウトをするのが日課でした。視力を失ってからも、失明と向き合う手段の一つとして、セーリング、ボート、スキー、ロッククライミング、サイクリングなど、様々なスポーツに打ち込みました。彼は、視力を失ったことで世界を狭く感じるようになっていましたが、スポーツを通じて挑戦をすることで、世界を再び大きく感じられるようになったのです。

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ウォルトがこういったスポーツを続けていくためには、多少の工夫が必要なこともありますが、決して簡単にするというものではありません。例えば、ヨットやスキーでは、障害物の位置を知らせるサウンドビーコンがあります。ウォルトは、スキーコースをいくつか記憶していますが、衝突を避けるために、他の人がいるかを聞くことに大きく意識を注いでいます。それぞれのスポーツがもたらす危険と挑戦は、そのまま存在します。それは、目の見える人の多くが当たり前に思っていることであると彼は言います。

コロラド州で単独でスキーをしていたとき、他のスキーヤーが、彼を山の伝説的存在として認識したことがありますー全てのコースを覚えている盲目のスキーヤーとして。ウォルトは、その人に自分がすべてのコースを覚えているわけではないと説得し、彼があまり慣れていないコースを試してみることを提案しました。

「ノルディックスキーは上り坂を上手に滑らなければならないので、かなり難しいのです。それで、半分くらい滑ったところで、彼は私が盲目であることを完全に忘れてしまいました。ついてくるのに必死だったんですね…私は彼を、チャリティ・イベントに参加している状態から、どうやって友人についていくのかというイベントに参加している状態へと移行させたのです。これは、本当に楽しいことの一部です。自分の存在意義を人に示すことができ、方程式に何かを加えることができ、一緒に物事を行うことでさらに力を発揮することができます。」

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ウォルトにとって、スポーツは、失明が彼の周りに作った壁を壊してくれるものでしたが、多くの視覚障害者が、視覚障害に伴うフラストレーションにとらわれていることを彼は知っています。

「閉所恐怖症は本物で、実在するものです。その結果、視覚障害者が座りっぱなしの状態に陥ることはよくあります。私は、自然なスピードで動くという概念、外に出て何かをする、活動に参加するということが、壁を押し広げるという感覚に役立つことを発見しました。」とウォルトは言います。「これは適応の問題です。どんなときでも、自分の能力を発揮できるということを理解すること。すべてに備えることはできないので、自分の能力をどう使うかが非常に重要なのです」。

このような適応を受け入れる傾向が、ウォルトをTRXサスペンショントレーニングに引き寄せたのです。2009年、休暇で訪れたマンモス(アメリカ カリフォルニア州の地名)で、初めてTRXのクラスに参加した彼は、すぐに自宅に自分のストラップを置きたいと思うようになりました。

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「ウエイトや重りに接続されたケーブルを使う、ウエイトルームでのトレーニングに慣れ親しんでいた私にとって、ウエイトを使わずにワークアウトの強度を体感できることは、革命的でした。たった一つの小さい器具で達成できることを経験するのがとても楽しかったです。このサスペンショントレーニングシステムを使って、どのように体を動かすかという力学を理解すれば、ウエイトルームでのトレーニングと同レベルの強度と筋肉の発達を達成することができます。初期の段階から、TRXサスペンショントレーナーは私の日課として定着していきました。」

ウォルトは10年以上TRXサスペンショントレーナーを使っており、TRXが視覚障害者に提供できる機会にとても感銘を受け、TRXの創業者であるランディ・へトリックに視覚障害者用のTRXプログラムを作成するよう依頼しました。

「視覚障害者の生活にも何らかのフィットネスを取り入れる必要があります。私は、アンバサダーのグループを作り、視覚障害者のコミュニティ(視覚障害者だけでなく、その介護者、家族、支援者、友人)に働きかけ、視覚障害はやめる理由にはならないこと、手頃な価格で、いつでもどこでも使えるフィットネス器具があることを知らせようと考えました。」

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ウォルトが視覚障害者としての生活に適応したように、TRXを通じた彼の活動は、TRXが視覚障害者のコミュニティにより良いサービスを提供することに役立っています。ウォルトにとって、これは人生の自然な流れの一部です。

「肉体的、精神的、心理的に信じられないほど困難なことを経験したとき、適応という概念を習得せずにどうやって進み続けることができるのでしょうか?」と彼は問いかけます。「TRXという器具はまさにそれです:適応の究極の形です。それは人生の小さな縮図です:私たちは皆、適応しなければならないのです。」

オリジナル記事 https://www.trxtraining.com/train/blind-athlete-walt-raineri

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